長男出産記⑥ へその緒は長女が切りました。

出産には、夫、娘たち、…家族が立会いました。

この日は海の日、つまり祝日で、夫の会社や娘の学校もお休みだったので。

…しかし、この家族の立会い…で、私のお産は、なんとも、緊張感の欠けるものになってしまったのでした。

夫にはすでに戦力外通告をしていたので、付かず離れずで見守るのみ。

私が水が欲しくなって「水！」と言うとささっと出す…という単純なタスクのみをこなす (笑)

途中私が陣痛の来るしさにもがいてるときには、とりあえず申し訳なさそうに、

「…背中でもさすろうか？」

と声をかけてくれましたが、

私：「いいっ！！」

の一言で、「だよね〜」の苦笑いでささーっと引き下がりました(笑)

とはいえ、陣痛で体をよじりもだえ苦しむ妻の横で、スマホのゲームに没頭してたのを私は見逃しませんでしたが(TT)

ムカつく余裕も怒る余裕もなく、スルーするしかなかったのですが、この恨みは一生忘れません。

いつか、息子くんにも「あなたのお父さんはねぇ〜、あなたが生まれるときオンラインゲームに必死になってたわよ。」と事実を伝えようと思います(｀_´)ゞ

一方の娘たちは、

わたしが陣痛で苦しんでる間も、鬼の形相でイキンでる間も、

イキみの合間に死にそうな顔でゼーゼー行ってる間も、

キャッキャッ！キャッキャッ！

と2人でじゃれ合う始末…

次女に至っては、

私がいきみ逃しで、必死の形相でフゥ〜フゥ〜ってやってたら、すんごく冷静な表情で、

「変な顔〜！」

と一言。

これには、夫も堪えきれず吹き出し、

わたしも「コラーッ！」と言いながら苦しい顔しながら爆笑してしまいました。

今思い出すと、このとき、かなり緊張感ほぐれて痛みが緩和された記憶があるのですが、

そのときはもう夢中で、そのあとすぐ、「もうっ！！あんたはっ！！」って声を荒げてしまいました(^^;;

息子が出てきた瞬間、娘たちは

「うわっ！」
「ええ〜っ？！キモっ！」

っみたいな(笑) 驚きまじりのセリフで赤ちゃんを迎えてました(笑)

私の事前予想だと、産まれる瞬間には、ドラマ『コウノドリ』のサントラがバックに流れるイメージだったのだけれど、

そんな感動シーンでは一切ないない…

息子が出てきた瞬間の私はといえば、すっかり疲れ切って、グロッキー状態で、
あしたのジョーの「真っ白な灰」状態…

まぁ、はっきしいってそのときの状況や感情はあんま覚えてませんが…

感動した、というより、もう出てきてくれてホッとしたという感じ…

とにかくオマタが痛いのとなんか挟まってる感じで気持ち悪いのと、それからの解放感のみでした。

そして、いよいよ長女の出番！

彼女の大好きな『コウノドリ』で、へその緒を切る、という行為をある程度わかっていたものの、

リアル へその緒の形と色に、若干ひき気味…

そして、
お医者さんがここを切ってね、と教えてくれた所にハサミを入れるのですが、

「固っ！き、切れない〜！」

と苦戦… またもや全く感動シーンにならず…(^^;;

どうにかこうにかで、ザクリザクリと、へその緒を切ってくれました。

長女にあとで感想聞いたら、

「へその緒って、なんか変な色だった〜！」

…そ、それだけ？(笑)

そして、出産後にとなりの陣痛室でカンガルーケアしてたら、

相変わらず、どーでもいい話題で盛り上がるわが家の女子たち…

「帰ったら、ラプンツェル見ようかなぁ〜！」

「え〜っ！！モンスターズインクがいいっ！」

「わかったよ〜！じゃ、どっち先に見るかジャンケンねっ！じゃ〜んっけ〜んっ…」

…どっちでもええがな…

ってか、この陣痛室、向こうのベッドにどうやら…これから出産の人とその旦那さんがいる？！…模様…

おそらく陣痛もはじまってるだろうし…

私たち…めっちゃ迷惑やん…

このウルサイ女子たちをなんとかしなきゃ！…と、

私：「とりあえず、家に帰って朝ごはんでも食べてきたら？」

と提案すると、

長女：「そうだったっ！！お腹空いたんやったっ！」

次女：「朝ごはん、ほーせーじ（←ソーセージのことを次女はこう呼ぶ）がいいっ！」

長女：「まーな、2本っ！」

次女：「えーまーは、さんぼん〜っ！」

長女：「インチキ〜！」

…またしても、どーでもええがな…なキャピキャピトークが始まる…

うちの女子たちはど〜してこ〜も、どーでもいいー話題でここまで盛り上がれるのだろう…

この小さな息子は、これから、このうるさい姉たちに揉まれて生きていくのね…がんばれ息子…試練やわ…

そして、キャッキャ、キャッキャ言いながら帰って行った後の静けさといったら…

助産師さんやナースの方たち、笑いながら

「これからますます賑やかになりますね〜！」と。

す、すみません。すでにうるさくて…

お産は必ずしも感動的とは限りませんが…ほど遠すぎるよっ(TT)

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